久しぶりに法学に向き合う:高橋裕次郎監修「NEWゼロから始める刑事訴訟法入門」

2013年12月23日

 2004年発行。

 仕事で刑訴法を学ぶ必要があったため、ずいぶんと前に購入した本。久しぶりに読み直してみた。

 法学については本当に素人だ。以前から法律というものについては食わず嫌いというかなんというか、どうしても苦手意識のような感情があった。法学については残念ながらきちんとした教育を受ける機会があまりなかったこともあり、基礎的な考え方が不十分なままここまで来てしまった。独特の用語など取っつきにくさが苦手意識につながっているのかもしれない。

 とはいえ、この本を購入した時は仕事で必要なので勉強せざるを得なかったわけだが、これまでは基本的な用語と手続きの流れだけをさらりと本から断片的に学んだだけ。刑訴法の体系的な姿については学ぶつもりはなかったし、そんな余裕もなかった。

 今回の再読ではじっくりと考えながら読み通すことができた。内容としては題名の通り、全くの素人に向けて書かれた入門書。見開きごとに一つのトピックでまとめられており、あまり抵抗なくすんなりと入っていくことができた。

 さきほど書いたとおり、刑訴法についてはこれまで基本的な手続きだけを形式的にしか理解できていなかった。今回ゆっくりと読むことで、憲法や刑法とのつながり、特に人権という観点から形成されている法体系の姿など、刑訴法の全体像を簡単にではあるものの捉えることができたのではないかと思っている。ひょっとしたら、法学って面白いのかもしれない。これまで法学は苦手意識から逃げてきただけに、これを機に六法を中心に法律について学んでいければと思う体験であった。

NEWゼロから始める刑事訴訟法入門

高橋裕次郎(監修)

三修社

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